あんとパン

あんとかパンとか。

評価されるための選択の選択

長時間残業は上司のため? 内閣府世論調査
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/131122/ecd1311222144001-n1.htm

“上司が残業している人を「頑張っている」と評価していると思うか尋ねたところ、1日の労働時間が10時間未満の人の38%が「思う」と回答したのに対し、12時間以上の人は53%に上った。”
残業を多くした人のほうが残業が少ない人より上司に残業を評価されていると感じている、ということらしい。
「残業時間が長いんだから、上司に評価されて当然だよね」
というところが本音だと思う。

逆に残業時間が短い人は、
“上司が残業している人を「仕事が遅い人」と評価していると思うか”
との設問にうなづいてる。前出の残業時間多い人に対して
「残業多い人って自分の無能をさらけだしてるよね」
と否定的な姿が見える。

有給休暇については取得率が少ない人ほど
“「上司は有給休暇を取得する人を否定的に見る」と感じている”
という結果。
「あの人、有給休暇使い過ぎ。まわり迷惑してるよね」
とささやく声が聞こえてきそう。

みんな自分の選択した働き方が評価されていると思っている。
そうでない働き方に否定的ですらある。

働き方の多様化が進む中、自分のスタイルにあった「評価される働き方」を模索しているように思える。
自分の選択したスタイルが評価される働き方=他のスタイルだと評価されにくいと考えているのではないだろうか。

多様化なんだからどの働き方だっていいじゃない。どの選択しても評価に影響されない、だから多様化なんだよ。って思うけれど、実際はそんなもんじゃないってことが露になった結果だと思う。評価を気にしつつ働き方を選んでる。

統計元である内閣府のサイトでは
「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」”
と、ワーク・ライフ・バランスについて定義づけている仕事と生活の調和とは(定義)|仕事と生活の調和推進(ワーク・ライフ・バランス)ホームページ より)。

今回の結果だけ見ると自分の選択した働き方を肯定的にとらえているので、内閣府がめざす定義に近づいてるのかもしれない。
だけど実際は
「多くの選択肢を用意してもらった中で自分が選択したんだからそれを正しいと思わないといけないだろう」
という気分ではないだろうか。しかもその選択も評価を気にしながらの選択になる。
それって選択していることになるのだろうか。逆に選択させることにより拘束しているように思える。

労働時間の長さは評価になっているのか。
評価対象になっていると思いたい。
評価対象になってないのなら、なぜ自分が長く残業してまで(早く仕事を切り上げてまで)仕事しているのかわからなくなる。

父子手帳より……

「イクメン」後押し 岐阜県が新父子手帳作成
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20131026-OYT8T00432.htm
岐阜県の男性の育児休業取得率は全国平均を下回っていることから取得者を増やすために作られたと思われます。

しかし男性の育休取得率は、父親への啓蒙、職場環境の整備を計っても岐阜県に限らずそう簡単に上昇しないと思います。

育休中は給与を支給しないとする企業が多いからです。
そのため取得をためらう家庭も多いかと。
「育児休業給付金」でそれを担保するわけですが、以下のハローワークのサイトに書いてあるように

ハローワークインターネットサービス - 雇用継続給付

雇用保険から支給される額は毎月の給料の半分から三分の二程度です。
ただでさえ出産育児で物入りなところ、多くの家庭の大黒柱であろう父親の稼ぎが減ってしまうのは悩ましいことです。

先月夫が育児休暇を取得しました。
育休取りたいと出産前から言っており、その希望叶い職場から2、3ヶ月OKとの返答がありました。
育児に参加したい夫、参加してもらいたい妻(わたし)、職場的にもOK。
何ら問題ないように見えますが、上に書いたような理由でためらい悩みました。夫婦で話し合った結果、1ヶ月間の取得に。2、3ヶ月はうちには厳しかったです。。

育休期間中、夫は近所の公園や水族館に子を連れてでかけ、お風呂や排泄の世話をし充分に子育てを堪能したようです。わたしも夫に子を任せリフレッシュしたり仕事をすることができました。
経済的には正直きついですが、無理して取ってよかったなぁと思います。余裕があったらもっと取得していただろうなとも思います。

父子手帳についてはわたしも以前触れたことがあります。

「女性手帳」を持って合コンへ行こう! | All About News Dig(オールアバウト ニュースディグ)

父親の自覚をもってもらうためによいことだと思いますが、今回のお題的にはあえて「B.余計なお世話だ」に一票です。

経済的なことが関わってくる問題だから、取得せよ! とプレッシャーを与えられるのは、余計なお世話かと(経済的なことだけでなく出産育児のタイミングに大事な仕事が重なった場合など、育児休暇をとらない選択もあっていいと思います)。
そのための父子手帳では無いと思いますが、そういう空気になる前に手当額を増やしてくれよ、と経験者は思ってしまうのです。

黄色いナンバーは「弱い者いじめ」

東京モーターショーといえば、未来にあったらいい車(コンセプトカー)が展示される場所、という認識。毎年、量産無理なんだろうなーと思いつつ各メーカー思い描く未来の車にわくわくしています。

ダイハツ東京モーターショーで2014年前半の発売を目指す新型「コペン」のコンセプトモデル
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20131030_621478.html

“コペンのコンセプトモデルは「新感覚・オープンスポーツ NEW FUN+」をコンセプトに、軽オープンスポーツの新しい形を提案するとしており、”
とリンク先にあるとおり、軽のスポーツカーです。

軽といえば、先日
流行語大賞は「弱い者いじめ」=鈴木修スズキ会長兼社長、軽自動車増税案を批判

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131120-00000093-jij-bus_all

というニュースが話題になりました。
軽を作ってる会社が軽のユーザーを「貧乏人」と揶揄して何の得になるのかわかりません。モーターショー初日ということで炎上ステマを狙ったのでしょうか。

わたし個人的には軽を見て貧乏人の車だとは思いませんが、「黄色いナンバープレート」をイメージしてしまいます。
一目で軽であると認識させる強さ。軽ではない自家用自動車はベースが白地なのに対して軽の自家用車のベースはあざやかな黄色。
二輪車も排気量の違いでナンバープレートは変わりますが自家用であればベースの色自体は白、枠がついたりつかなかったりの違いだけです。

自動車だけ普通車と軽でこんなに異なるデザインになったのは何故なのか。
「軽をかっこ悪くするため」という意見をよく耳にしますが、わたし自身もそうなんじゃないかと思っています。
どんなにモノトーンでシックに整えられた車であっても前後に黄色いナンバーがつくと考えると残念な気持ちになってしまう。展示車にナンバーは不要、それらしいスペースにそれらしい大きさのデザインに見合ったものが提げられてるので、それを脳内で黄色いナンバーに置き換えます。

お題の、海外で認められるか否かは「A.認められる」に一票を投じます。
海外であれば残念なナンバープレートをつけられることは無いのですから(※)。

弱い者いじめを問うのであれば、ついでにナンバープレートの色も話題になればいいなーと思ってしまいます。



英国やメキシコのナンバープレートにも黄色がありますが、文字とのバランスのせいか日本よりかっこよく見えてしまいます。。

「向いてない」を速やかに

口内粘膜から遺伝子解析、ドラッグストアで血液採取
http://www.sankeibiz.jp/business/news/131101/bsd1311010503004-n1.htm

「綿棒で口の中の粘膜を採取」というと、中学の理科の授業を思い出します。スライドガラスに塗り込みプレパラートを重ねて顕微鏡で覗く。もちろん遺伝子情報など見えるわけもなく皮膚のかけらを見てわーわー言ってたただけですが。

“利用者は自宅に送られてきたキットの綿棒などで口の中の粘膜や唾液を採り、返送するだけ。肥満や肌の老化、骨粗鬆(こつそしょう)症など検査項目を絞ったキットは各5800円。早くて数週間で検査結果と病気予防のアドバイスが届く。”
これはかなり手頃なのではないでしょうか。簡易ドッグなどに比べて安いし、自宅にいながらにして検査できるのがうれしい。

遺伝子解析検査、「A.やりたい」に一票を投じます。
リスク判定遺伝子検査というのでしょうか、アルコール代謝がいいのか悪いのか、肥満遺伝子の有無を知りたい。自分はどこまで無理がきくどんな体なのかもっと知っておきたい。一般的な身体検査と異なり今の状態を知ることはできないが、検査名が表すとおり将来のリスクについて知ることができるから。

アルコールが弱いとわかれば、酒が飲まないと難しい職業に就くのはあきらめようと思う人が増えるかもしれない。
たとえば、ホスト。お酒が飲めないと売り上げ(自身の売り上げ&店の売り上げ)に関わるといいます。本人がホストになりたくて話術も長けてて容姿も申し分なく向いてそうに見えてもアルコールが弱ければ長続きしないのではないでしょうか。ほかには遺伝的に太る家系の場合はその夢を断念すると遺伝子情報がわかる前からまことしやかに言われているバレエなどの舞踊。

遺伝子情報があれば、本人がうすうす感じている「もしかして、向いてない?」を「向いてない(キッパリ)」に変えてくれます。
それは諸刃の剣、遺伝子情報的に問題無ければ逃げ道は塞がれます。
遺伝子のせいにはできず、太るのは怠惰、飲めないのは根性が無いから、などと言われるでしょう。

遺伝子情報的に問題なくても、その道で成功できるかどうかはわからない。遺伝子情報は一つの要素でしかなく、他の要素が芳しくなければ残念な結果になってしまいます。

遺伝子的に向いてないけれど、それでもチャレンジする! というケースもあるでしょう。知ることで「夢が壊れた」と感じる人もいると思いますが、遺伝子レベルで「向いていない」と判定されてもなお目指したいものが本当に目指しているものかも。

遺伝子検査をせずに今まで生きてきたので、親や親戚の状態を見たり自分の経験を得てある程度の体のクセのようなものはわかっていると思います。
だけれどその感覚的なものが正しいか、何らかのフィルター通して自分に甘くなってはないか言い訳になっていないか、そこらへんの生きてきた分だけぐだぐだと積み重なってきたものもきれいにされてしまいます。
そのぐだぐだ加減もある意味悪いことではないと思うので、若いうちに検査を受けてしまうのはちょっともったいないかもしれません。

生かさず殺さず……

ロイヤルホストが全席禁煙に 大手ファミレス初、全228店
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131101/biz13110114480016-n1.htm


ファミレス、全席禁煙のところが多いように感じていました。しかも上の記事によると
“一方で「喫煙客離れ」を防ぐため、198店舗には客席と独立した喫煙室を設け、完全分煙を実施。”
なので、まだ全店舗の半分近く喫煙席(室)があるのですね。

それだけ業界的には全席禁煙自体が画期的なことだったのでしょうか。
わたしは禁煙席があったら積極的にそっちを利用する非喫煙者ですが、ファミレスは分煙のままでいいのではと思ってしまいます。セット料理などの複数の皿で構成される食事が提供される場なのでテーブルが広く自ずと店舗面積が広い。テーブルが狭いコーヒーショップやカフェなどと異なり副流煙の影響は少ないように思います。

お題の大衆向けファミレスのでの全席禁煙は「B.反対」に票を投じます。
オフィス街など喫煙者需要を見込みたい立地もあればファミリー層の多い住宅街のような非喫煙者が多い立地もあると思います。立地にあわせた対応でいいのではないでしょうか。

先日、JTが国内たばこ生産体制を縮小、人員も削減するとの発表がありました。そろそろ煙草で担ってきた税収はどうするんだという話しになってきそうな気がしています。

喫煙者には禁煙を促すのではなく「高すぎて禁煙せざるを得なくなるぎりぎりのラインで喫煙を続けてもらう」ということが求めらるようになるのではないでしょうか。喫煙による健康被害のための税金との兼ね合いになりそうではありますが。

生かさず殺さず、ある程度の割合でいてくれたほうがいい。そんな勝手な思惑に翻弄される喫煙者なので、ゆっくりと広い席でたばこを楽しむ場所があってもいいと思います。

ニートは自力でがんばろう

ニート340人が本気で経営する会社
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130912/253311/
ここでは希望するニートが、全員取締役になるという。

各々が代表(=取締役)という意味ではフリーランサー(個人事業主)と近い気がする。

彼らは事業プランを企画、プレゼンしている。この時点で充分フリーランサーもしくは起業家のたまごのような仕事っぷりだ。
“成果がなければ役員報酬は支払われない”
とあるが、フリーランサーは取引先の支払いタイミングによっては数ヶ月収入が無いことも珍しくない。
役員報酬が固定給に対してどれくらいか不明だが、月々いくらかの収入があるのなら、フリーランサーより生活は安定しているかもしれない。

フリーランスな仕事はニートにむいていると思う。
プレゼンに負けて受注に失敗しても家賃や光熱費など月々の固定費に追われない。追われないから受注単価に頓着なく安い単価で請け負えるし、収入のための細かい仕事に忙殺されず企画を練ることができる。
“働かずに生活できるニートの家庭は意外に裕福だったりする。”
とリンク先にあるとおり、ニートは貧しているわけじゃない。行政書士の資格を持っている人も、語学に堪能な人もいるともある。
彼らが結束し裕福というバックグラウンドを駆使して動き始めたら、他のフリーランサーの脅威になるかもしれない。この会社にスポンサーがついていることが、その可能性を現していると思う。

このような会社の取り組みは「なし」を推させてください。
それをビジネスとして成り立たせようとした取り組み自体はありなのだけれど、余裕の無い一フリーランサーとしては、やっかみつつ「なし」を推すのです。ニートできる余裕があるのだから、彼らは彼らだけでなんとかできる余裕もあると思う。

手を差しのべるべきは、厚生労働省が定義するニートの枠「15〜34才で学生と専業主婦をのぞいてかつ求職活動をしていない者」に入らない、働きたくても働けない無職の人たちなのだと思う。
だけれどニートにスポンサーはついても彼らにはつかない。
無職よりニートのほうが市場価値があるのでは? 誰もがなんとなく思っていたその事実がこの会社を介して明らかになったように思う。

「みそぎ」が無いなら、ひたすら逃げろ

みのもんたさん、報道番組「出演自粛」 次男逮捕で「深く責任感じ」
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130913/ent13091310410008-n1.htm

法律上は成人した子の責任を親がとる義務はない。
だけれど今回のニュースに限らず子が罪を犯すと「親(の育て方)が悪い」などの親の責任を問う声があがる。
出演自粛の判断が、みのもんたさん自身のものなのか所属事務所や報道番組から促された結果なのか不明だが、そういった社会の声に配慮した結果であるだろう。

親が責任をとることは、子のためになるのだろうか。
親に限らず犯罪者の家族は家族というだけで相当なダメージを受ける。子が罪を償って帰ってきても迎えるべき家族環境が崩壊している可能性がある。今回のように親が公の場で責任を認めてしまったならば、いわゆる社会的制裁の格好の餌食になるだろう。責任を認めた姿勢に賞賛や励ましの声が寄せられるかもしれないが、メディアに取り上げられ記録されるということで家族は息長く露出し続ける。
芸能人や政治家など一部の世界では「みそぎ」という再生プロセスが存在するが、一般家庭にその道はない。

子が罪を償って帰ってくる日のために、親は社会的制裁から逃げて逃げて逃げ通してほしいと思う。私が悪かったと頭を下げる暇があったら、とにかく逃げろ。

「成人した子供が犯した罪の責任」は、親にはない。
当事者家族だけでもそう考えてほしい。
帰ってきた子とその後を生きるためには、育て方が悪かったと反省してもしょうがない。そしておそらく反省する余裕も無いだろう。
逃げ通した先で、子の更正を喜びながら暮らしてほしい。
安定した環境が再犯の芽を摘むことになるとも思う。